比べるにはお門違いなクルマですが、価格が近いので気になってクラウンスポーツもチェックしてみました。
Bespoke Buildを選ぶと乗り出しまでに600万円を超えますが、クラウンスポーツも同様に乗り出しまでに620万円位で近い価格になります。ただボディーサイズが全然違いますし、当然ながらコンセプトも全く違うクルマです。
クラウンシリーズの中にあって小さめのモデルながら全長は4,720mmと立派なセダンサイズです。この時点で私の候補からは外れます。パワーも2.5リッターハイブリッドはハリアーなどと同様に十分なパワーで燃費も20km/Lと優れていますので、クルマとしての快適性ではクラウンスポーツに軍配が上がります。リアの視認性が悪そうですが、LBXでは選べないデジタルインナーミラーが標準装備です。
しかし、運転するとなるとCセグメント以下のコンパクトサイズの方が楽しいですし、気軽なので私の中ではLBXの方が合います。クラウンスポーツは1,810kgでLBXよりもちょうど500kg重いもののシステム最高出力は172kW(234PS)あるので、十分だと思います。
しかしデザイン面で期待していたよりもホイールアーチモールをはじめとした樹脂部品のピアノブラックのようなハイグロス仕上げはギラギラしていて好みには合いませんでした。カラードになってしまうとモールの存在感が消えて何のために装着しているのか良く分からなくなります。しかしLBXのような無塗装では安っぽく見えるなど扱いが難しいパーツですね。
LBXはUXに比べると細めのモールなのでまだ良いですが、ここをピアノブラックやカラードにしてしまうとデザインが崩れてしまう事も分かりました。
この現在のクラウンシリーズは内装パネルなどの質感が思わしくなく、これまでのクラウンらしさは無いと言われています。確かにドアキャッチャーは低価格車と同様、プラスチックカバーの無い物になっています。レクサスはLBXでもカバーが付いています。パワーウインドウもレクサスはCT200hもそうですが、フロントドアは閉まる直前にスピードがゆっくりになるタイプですが、クラウンは一定のスピードで閉まるタイプだったり、車格が高いのか低いのか良く分からないクルマです。
見た目には華やかなので、適材適所、コストを掛けるとこには掛けて必要無いところは低コストに抑える思想で良くも悪くもこれまでとはコンセプトの全く違うクルマになりました。そんなクラウンスポーツもオーダーストップで納車まで2年!?と長納期化してしまいました。
円安により海外向けの生産にシフトしている為、なかなか日本向けに供給されないという悲しい状況がトヨタ車にはあるようですが、LBXも月産3535台の予定だそうですが、日本向けが月約1200台、欧州向けが約2000台とあり、当初はなかなかオーダーがはけないかもしれません。しかし比較的多めの生産台数で長納期化は避けられそうです。クラウンスポーツは月産700台とありましたので、なかなか厳しい納期になると思われます。