1月のLBXの納車からおよそ3か月が経過しました。動画投稿サイトの方々は次々と手放されていますが、私はこれからが使い倒す時期です。この辺りで印象を一度まとめておきたいと思います。
既に走行距離は6000kmを越えてしまいました。最初はCT200hと比べ腰高感があり、足回りも軟らかく60km/h以下の速度で足回りがバタつき心配になりましたが、慣れるとこの乗り心地がとても良い感じになりました。60km/h以下ではユサユサするところが一般的には硬いと言われているのかもしれず、年次改良ではこのあたりに手が入るのではないかと思います。ただ万人受けするクルマはレクサスでなくても良いと思いますので、今くらい尖がっている乗り心地で良いと思います。
リアがトーションビーム式サスペンションで不安でしたが、色々な道を走行してみてもネガは特にありません。むしろ乗り心地やしなやかさはCTのダブルウィッシュボーンよりも良好に感じます。雪道や凍結路など悪路のブレーキングもあまり問題ありませんが、下りでリアの制動力が落ちるような感覚はありました。荒れた道路や雪道でコーナリング中に段差を越えると横に飛ぶ感覚はあります。
ヤリスクロスのレクサス版と言われていますが、実際はエンジン、プラットフォームはそうであるものの、足回りはカローラクロス、モーターはノア・ヴォクシーと同じもので良いとこ取りしています。なので高価格なのも今や納得できます。
私が購入したBespokeBuildは色々選択肢があるものの、今よりもっと細かな部分、例えばサンバイザーやアシストグリップなども既存他車種流用で良いので選べるようにして欲しいですね。
納車から最近までは17インチのスタッドレスタイヤでしたが、燃費が良好で、サマータイヤでは更に燃費が伸びています。ただ思ったほどは良くないのも事実でその割に燃料タンクは小さいのでCT200hよりもスタンドに行く頻度は増えました。
心配だった装備面、コネクテッドナビの遅さは実用上問題がありませんでした。使い勝手も悪くありませんが、栃木県を走行している時に一度だけ歩行者しか通れない道路を案内されてUターンした事があります。他のクルマと比較してしまうと遅さに愕然としましたが・・・。
上位車種をお持ちの方はかったるく感じるのかもしれませんが、これだけ扱っているのであれば普通に使えます。しかしタッチトレーサー機能は使い方が悪いのかもしれませんが、未だに操作性に難ありと思ってしまいます。ヘッドアップディスプレイの情報量の少なさも勿体ないですね。年次改良ではサイズが大きくなるそうでNXなどと共用のものになるそうです。
eラッチは思っていた以上に軽い操作で慣れると長所しかないように思います。ドアロック、アンロック時に機械的なガチャっという音が一切しないのもスマートで良いです。半ドアになりやすいとか、バッテリー電力を多く使う、慣れるまで操作に違和感があるなどのデメリットを上回る質感の良さがあると思います。
特筆すべき事はビビり音がほとんど皆無である事。サマータイヤにしたら荒れた舗装でチリチリというビビり音が出るようになりましたが、CTも同じ音がしていたので致し方ないのかもしれません。これは丁寧な生産が功を奏した部分であると思います。
一方でラゲッジ下のスペアタイヤハウスあたりの塗装品質は最低レベルです。見えない所はこの程度の品質に留まっていると思うとクルマ造りに真摯に取り組んでいるのかとても気になっています。
それは補機バッテリー上がりの懸念を含め電装系のレベルの低さにも言える事かと思います。外部に丸投げの部分の管理レベルが低いだけと思いたいです。乗り味など感じたり目に見える部分は大変な信頼を寄せる事が出来ますが、目に見えない所は残念ながらまだ信頼することは出来ません。
エクステリアデザインはスッキリしていて気に入っています。黒樹脂は劣化が心配ですが、意外とパーツの値段が安価で劣化したら交換すればよいかと割り切ってこれも気に入りました。カラードにすることも今のところは無いかと思います。
フェンダーが盛り上がり、カッコいいのですが、冬場は最悪に汚れるので海外の純正マッドフラップを取り付けました。効果が確かめられるのは次の冬ですが。
ヘッドライトウォッシャーが無いのも降雪時にヘッドライトがほとんど機能しなくなる恐れがあります。このあたりは真面目なクルマ造りとちょっと離れていて、残念なところの一つだと思います。
それから雨の日のワイパー作動時のオートライト自動点灯。レクサス車やトヨタ車の一部だけ天気雨の日でも点灯していてパッシングされる事が多いようです。設定でOFFに出来れば言う事ありませんが、ディーラーでOBDⅡで変更してもらう必要があるのも疑問でメーカー独り善がりの機能だと思います。やるならオートライトのように全車に装備しないと他のドライバーの理解が得られません。
ラゲッジスペースの使い勝手はクルマの大きさを考えたら良好でCT200hよりも良い位です。リアシートは言うまでも無く緊急用と割り切れば問題ありません。
PDAやレーダークルーズコントロールなど安全装置は言うまでも無く、自然で使い勝手も優れています。
“マークレビンソン”プレミアムサラウンドサウンドシステムはこれも期待以上の音質でした。スピーカーの音質は並みかもしれませんが、しっかりと前から聞こえてきて、DSPアンプの解像感がハッキリしていて好みの音質です。
そして1.5リッター3気筒エンジン。これは思いのほか気に入りました。ロングドライブだと回り方がワンパターンで飽きてくる事もあるのは事実です。しかし音も振動も抑えられていてUXやNXなどの4気筒エンジンと比べてもボリュームはむしろ小さいと感じるほどです。3気筒特有の音はしますが、悪い音とは感じず、年次改良後は全車アクティブノイズコントロール機能付きになるようなので、マクレビ無しのオーディオでも十分ですが、比べてしまうとやはりマクレビの方がおススメです。数値上はCTと同じ136psですが、街中では加速時の余裕が全然違いました。
LBXはCTと比べるとハッチバック的なデザインに見えるもののやはり着座位置は高くSUV感があります。それは悪い事ではなく乗降性は良いですし、適度な高さで見晴らしも良く、夜間の走行で対向車のヘッドライトの光軸に入ってしまう事も少なくなり、間違いなく快適性は上がりました。ですが、スッキリとしたコーナリングや運転の楽しさはCTの方が上だったと思います。
冬の納車でまだ一度もエアコン(クーラー)を使っていないですし、まだまだ分かっていない事がたくさんありますので、定期的にチェックしていきたいと思います。