LBXのリアサスペンションはFFがトーションビーム、AWDがダブルウィッシュボーンです。床下に潜ったついでにLBXと共通のプラットフォームのアクアのリアサスをチェックしてみました。
FFなのでリアサスペンションはトーションビーム式です。
とてもシンプルな造りです。
対してCT200hのリアサスはダブルウィッシュボーンで独立懸架。CTはリアの安定感が半端なく、このサスペンションの効果だと思います。50プリウスからはダブルウィッシュボーンに変更になっているのでやはり走りの面で効果が高いと言う事でしょうか。
これはゴルフRのリアサスペンションです。4MOTION(AWD)なのでマルチリンクサスペンションです。電子制御ダンパーなので配線があります。このゴルフRも納車から9年経ちますが床下の見える範囲には錆一つありません。CTと違い、海沿いや冬場の融雪剤など悪条件に晒されていないこともありますが、とてもきれいな状態です。
そしてこれがLBXのAWDの方のリアサスペンションです。ダブルウィッシュボーンと言う割にCTの物のようなアームが見えません。トレーリングアーム式と言うものらしくトーションビームを2分割してリンクを1か所設け、2リンクにしたものなのでビームをアームとして考えると、トーションビーム式と比べ、アーム長が短くなります。ヒョコヒョコしてしまう乗り心地になり、左右にも振られるのかステアリングも重く設定されているようです。
LBXのダブルウィッシュボーンはCTのように乗り心地や運動性能の為ではなく、あくまでもリアモーターを装着する為の目的なので、通常のダブルウィッシュボーン式サスペンションとは違うものと考えた方が良さそうです。
対してこちらはLBX FFのトーションビーム式です。シンプルです。
弱点は横揺れや不整地を通過した際に全体が共鳴してしまうところなど、マルチリンクやダブルウィッシュボーンに対するネガはありますが、リアダブルウィッシュボーンのCTも横揺れはそれなりにあります。CTのサスペンションはサブフレームに取り付けられていてブッシュを挟んで車体と取りついているので、そこで捻じれが発生しているのかもしれませんが、それ以外のネガは全くなく良いサスペンションだと思います。
LBXの2リンクダブルウィッシュボーンはリンクの方式から横揺れもありそうで、FFに対してステアリングを重めに設定しているのはこのことがあるのかもしれません。
プジョーは508以外は全車トーションビームですが、そのネガをほとんど感じさせないチューニングがされているようです。ごく一部の方は違和感を感じているレビューを見かけるもののこれは凄いですね。
LBXもリアサスがどのようなチューニングになっているのか今後も注目してみたいと思います。走りにこだわる他社のクルマと同様に一番はリアサスペンションも独立懸架式にしてもらえたら良かったのですが、もはやこれも古い考え方なのかもしれません。