今日で東日本大震災と原発事故から12年になります。あの畏れを忘れないように振り返ります。
地震当日は親知らずの抜糸で病院にいました。地震で抜歯が中止になるという事態に。。。昨年歯根嚢胞の摘出手術を受け、明後日病院へ経過観察に行きますが、再発しているような自覚症状があります。私は歯の病にしばしば悩まされているようです。
最寄り駅に向かう際にカラオケボックスだったか店頭のテレビで見た津波の映像を見て衝撃を受けました。対岸の千葉で火災が発生しているなど目を疑うような事態でした。
実家にようやく電話がつながり、被害はほとんどない事を知り、駅に向かいますが、停電しているようで、運休していました。そう言えば街中でも場所によって電気が来ているところとそうでないところがありました。諦めて国道沿いを歩いて帰りました。
歩いている途中には雪がチラついていました。今年は20℃を越えるような気温になっていますが、当日は薄手のダウンを着ていました。それでも少し寒さを感じるような天気だったと思います。海に繋がる川は引き波だったようですが、川底が見えて、鯉やボラと思われる魚が暴れていました。ここにも津波が来るのではないかと焦っていた記憶があります。
途中でコンビニなどで買い物しようと思いましたが、停電で休業しており、何も買えずに家に着きました。家の被害はドアストッパーが外れてドアが動いていたくらいで何とも無く安心しました。でも停電していて、このまま暗くなると困るので、懐中電灯とカセットコンロを出しておきました。
情報源が無いので、クルマに行きテレビを見ていましたが、被害の甚大さにショックを受けるばかりでした。その後はカセットコンロでサッポロ一番塩ラーメンを食べて寝ました。夜遅く1時頃に停電が復旧して部屋の照明が点いたと思います。それからは計画停電が実施されても家の周辺は停電する事はありませんでした。
しかし、日常に戻る事は無く、停電による運休で仕事に行けない日がありました。このころから福島第一原子力発電所が大変な事態になっていました。ここからは事実には基づくものではありませんが、どうも計画停電は史上最悪の原発事故から意識を逸らせるために作られたもののように今思えば感じます。
原発から飛散した放射性物質は当然のことながら気流に乗って私が住む関東地方にも確実に届いていました。数字的には心配いらない程度と言われますが、これは事実です。
ここ最近原発事故の特集を見ます。これも私見ですが、再現ドラマでは事故中に色々な対策が取られて何とか助かったように作られていますが、格納容器はひとりでに割れて圧力が下がっただけでベントすらできていなかったかもしれません。津波で浸水して事故に至ったような表現がありますが、地震で老朽化した原発配管は破損していて津波が来ていなくても地震だけで終わっていた可能性など、結局何一つ制御出来なかったのではないかと。
再び安全神話が語られるようになり始めたこの業界は信用できません。廃炉には40年と言っていますが、甘さが感じられます。海外では事故ではなく通常の廃炉作業で2120年まで掛かり、費用は3.52兆円掛かると言われています。
まあ結局のところひとまず40年の予算を取って終わるまでダラダラ予算を使い続ける事になるのだと思いますが。
この作業の間には大量のCO2排出もある訳で素人の私には良く変わりませんが、火力などの他の発電方式よりもこれでも優れているのでしょうか・・・。少なくとも他の発電方式は人の人生を台無しにしたり故郷を奪ったりするような事態は起こしにくいと思います。
昨今の原子力発電推進の流れを見ているとあの日が薄れているなと思います。エネルギーコストだけで考えたら今の値上げなんて、原子力発電に比べたらそれでも低コストなんじゃないでしょうか。目先の燃料費だけの議論では正常な比較なんて出来ていません。
12年目にしてあの日を忘れるのはちょっと酷すぎるのでこの国の偉い人にはもう一度あの日を振り返ってもらいたいと思います。
