今日は天気が良いので少し遠出することにしました。今週は水曜日に病院に行って診察結果に少し落ちていたので、その気分転換も兼ねてですが、少し真面目なドライブです。昨年9月に完成したという東日本大震災・原子力災害伝承館へ行きます。
距離は200㎞程で本州を新潟から双葉町まで真横に横断する形です。行きは磐越自動車道を使います。磐越道の新潟・福島県境あたりもすっかり緑になりました。
磐梯山SAでトイレ休憩です。磐梯山も表側には雪はありません。まだ真ん中よりも標高が高いところは茶色く芽吹き前のようでした。
磐越道を船引三春ICで降りて、国道288号線で田村市を通過します。途中の街中は小さな商店がまだ何軒も営業していました。私の地元ではとっくに廃業してしまっているような規模の商店が営業しています。群馬の実家の周りにも20年位前?もっとかもしれませんが、2軒の商店がありました。他にも何軒もあったのですが、今や数軒です。そんな中、この辺りは同じような商店が数軒あり羨ましい限りでした。コロナ禍でなければ立ち寄りたい位でした。
国道288号線は一部1.5車線になりますが、トンネル工事などが行われて改良が進んでいました。
大熊町に入るとこのような看板が多数あります。
この写真の左側は住宅です。生垣が10年の成長で森のようになっています。このような景色がたくさん広がっていて、気が滅入りました。過疎化が進む日本の田舎であってもこの光景は見たことがありません。
東日本大震災・原子力災害伝承館に到着です。国道288号線で帰還困難区域の看板を見てからここまで生活というものがありませんでした。中間貯蔵施設などの為の宿舎などは見られますが、日常生活というものはここにはありませんでした。
首都圏での緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のせいか最初のムービーの観客は私一人だけ。同時刻に数名しか観覧者はいませんでした。これほど立派な施設なのにもったいないです。
施設の感想はそれぞれあると思います。私には十分刺さりました。こういった資料館は見る側の印象で良し悪しが180度変わってしまいますし。100点をもらう事はまず不可能だと思います。ここは新型コロナウイルスの感染対策を色々と実施しながら営業していましたが、東京電力廃炉資料館は都内で緊急事態宣言が出ている為に休館中でした。
セットで見たかったので残念でした。
驚いたのは、除染の進捗状況を示す地図です。群馬の実家付近まで至っていました。汚染状況重点調査地域に指定されている市町村となっていました。
資料館の福島第一原子力発電所寄りの敷地には中間処理施設が広がっています。
施設を見終わってちょうど昼になりましたが、この辺りではお店が期待できないので、隣の双葉町産業交流センターの中にあるフードコートで済ませます。
太麺が特徴のなみえ焼そばです。ラードと豚バラ、もやし、そしてニンニク入り七味唐辛子です。ボリューミーで美味しく頂きました。
海側には芝刈りロボットが稼働する芝生の先に解体されていない1階部分が破壊された住宅や倉庫、がれきが残されています。太平洋を見たのは2019年11月以来かもしれません。神奈川に住んでいた頃は毎日見ていた海ですが、大災害を起こした海でもあります。
帰りは国道288号線ではないルートで帰ります。国道6号線を北上して浪江町へ。
道の駅浪江から一旦海側に出てみました。請戸あたりです。福島第一原子力発電所が見えます。真新しい堤防や漁港がありますが、人の生活は感じられません。
国道114号線で福島市へ向かいます。ここも帰還困難区域です。普通に走行出来ますが、今でも線量は高く、国道288号線と共に少し前まで自由に通行できなかったようです。
脇道は全てこのように封鎖されていますが、有人のゲートもあり除染作業が行われていました。ザ!鉄腕!DASH!!のDASH村はこの国道沿いにありますが、入り口は分かりませんでした。国道114号線も一部1.5車線ですが、改良が進んでいます。
国道288号線、114号線とも内陸と海沿いを結ぶ路線で工事用のダンプや大型車が多く走行しているので、走行注意でした。工事車両優先です。
川俣町を経て、福島市に出たら国道115号線で猪苗代へ向かい、国道49号線で帰りました。帰還困難区域を走行している間や東日本大震災・原子力災害伝承館では涙が出てしまいました。先日の病院での診察結果で落ち込んでいたこともありますが、それだけではありません。
これまで行ったら復興の邪魔になると思い、何故か避けてきた被災地ですが、10年を過ぎたこれからは新型コロナが鬱陶しいですが、積極的に訪れたいと思いました。とは言うものの帰還困難区域をはじめとした放射性物質がそう簡単に消える事は無く、空間線量は下がっていても雨などで流れたものを除き、それは地表から少しだけ潜って土に遮蔽されているだけだったりするようです。
放出されたものはそう簡単に消える事はないようです。同じく原発が立地する新潟県も同じリスクに晒されていることになりますね。。。